大切に育てているモンステラが、いつの間にか横に広がってしまい、どうすれば理想のまっすぐな姿に育つのかお困りではありませんか。切れ込みの入った大きな葉がインテリアグリーンとして絶大な人気を誇るモンステラですが、成長するにつれて茎が傾き、全体のバランスが崩れてしまうのは多くの人が直面する悩みです。
この記事では、モンステラをまっすぐにしたい時の根本的な原因と具体的な対策を、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します。そもそもモンステラが広がらないようにするにはどう管理すれば良いのか、また重みで倒れないようにするにはどうしたらいいのか、といった基本的な疑問に丁寧にお答えします。さらに、一度曲がってしまったモンステラの向きは変えられるのかという問いにも触れながら、誰でも実践できる基本的な支柱の立て方から、すでに横に広がるのを防ぐ支柱の使い方まで、具体的な手順を追ってご紹介します。
また、モンステラをまっすぐにしたい時の支柱活用法として、どこで、どのような支柱を手に入れるかという実践的な情報にも焦点を当てます。支柱はダイソーでも購入可能か、セリアで探せる園芸支柱にはどんな特徴があるか、そして本格的ならカインズの支柱がどう違うのかを詳しく比較検討します。機能性だけでなく、見た目重視のおしゃれな支柱や、手軽に試せる100均でできる支柱の作り方も網羅しました。この記事を最後まで読めば、あなたのモンステラをまっすぐにしたい願いを叶えるための、確かな知識と具体的な技術が身につくはずです。
- モンステラが曲がってしまう根本的な原因と科学的背景
- 初心者でも失敗しない正しい支柱の立て方と固定のコツ
- 100均からホームセンターまで目的別に最適な支柱を選ぶ方法
- インテリア性を高めるおしゃれな支柱の活用アイデア
モンステラをまっすぐにしたい時の原因と対策
- モンステラが広がらないようにするには?
- 倒れないようにするにはどうしたらいい?
- モンステラの向きは変えられる?
- 基本的な支柱の立て方
- 横に広がるのを防ぐ支柱の使い方
モンステラが広がらないようにするには?

モンステラが思うようにまっすぐ育たず、横に広がってしまう背景には、植物が持つ複数の性質が複雑に関係しています。これらの原因を理解することが、効果的な対策を立てるための第一歩となります。
モンステラ本来の「半つる性」という性質
最も根本的な理由は、モンステラが「半つる性」の着生植物である点にあります。自生地の熱帯雨林では、他の高い樹木の幹や岩に気根(きこん)と呼ばれる根を絡ませて体を支え、光を求めて上へ上へと伸びていきます。つまり、本来は自立してまっすぐ伸びる植物ではなく、何かに「寄りかかる」ことで成長する性質を持っています。そのため、支えとなるものがない室内環境では、成長とともに自重を支えきれなくなり、横方向へと茎を伸ばしてしまうのは自然な姿なのです。
光を求める「光屈性」
植物が光の差す方向へ向かって成長する「光屈性」という性質も、株が傾く大きな一因です。これは、植物ホルモン「オーキシン」の働きによるもので、光が当たらない側の細胞の成長を促進させることで、茎が光の方向へ屈曲します。(出典:日本植物生理学会「光屈性」)室内、特に窓際に置いている場合、光が一方向からしか当たらないため、株全体が窓側へとお辞儀をするように傾きやすくなります。この偏りを防ぐためには、定期的に鉢の向きを回転させ、株全体にまんべんなく光が当たるように工夫することが極めて効果的です。週に一度、90度ずつ鉢を回すという簡単な習慣を取り入れるだけでも、まっすぐな成長を大きく助けます。
葉の重さとアンバランスな成長
モンステラの特徴である大きく美しい葉は、成長するにつれてかなりの重さになります。特に新しい葉が片側に集中して展開すると、株の重心が偏り、その重みで茎がしなって傾き、広がる原因となります。これらの性質を総合的に理解した上で、適切な支えを用意し、光の管理を丁寧に行うことが、モンステラを美しくまっすぐに育てるための鍵となります。
倒れないようにするにはどうしたらいい?

モンステラが自重で倒れるのを防ぎ、健やかな成長を促すためには、環境要因を整えることが何よりも大切です。いくつかの重要な対策を組み合わせることで、倒れにくい丈夫な株を育てることができます。
最も効果的な対策は「支柱」
最も直接的で確実な対策は、やはり支柱を立てて物理的に支えることです。支柱は、モンステラが本来の姿で上方向に伸びるための重要な補助具となります。茎が重みで傾き始めたり、鉢全体が不安定に感じられたりしたら、それは支柱を設置するべき明確なサインです。早めに支えを用意することで、茎が大きく曲がってしまうのを未然に防げます。
徒長を防ぐ「置き場所」の工夫
置き場所の選定も、株が倒れるのを防ぐためには欠かせません。日照不足の場所に長期間置くと、モンステラは光を求めて茎や葉柄が間延びする「徒長(とちょう)」という状態に陥ります。徒長した茎は細く弱々しくなり、重い葉を支えきれずに簡単に倒れてしまいます。これを防ぐには、直射日光を避けたレースカーテン越しの明るい間接光が長時間当たる場所が理想的です。安定した光環境は、節間が詰まったがっしりとした株を育てます。
株を鍛える「風通し」
意外に見落とされがちですが、風通しも株を丈夫にするための重要な要素です。全く風のない無風の環境では、植物は外部からの刺激がないために茎が鍛えられず、軟弱に育ってしまいます。一方、穏やかな空気の流れに常に触れていると、植物はそれに耐えるために細胞壁を厚くし、茎がしっかりとしてきます。室内ではサーキュレーターをごく弱い風量で首振り運転させ、空気を循環させると効果的です。これらの対策を総合的に行うことで、モンステラの安定感を高め、健康で倒れにくい姿を維持できます。
モンステラの向きは変えられる?

一度傾いてしまったモンステラの向きも、適切な処置によって変えることが可能です。すでに一方向に大きく傾いてしまった株でも、植え替えと「仕立て直し」を同時に行うことで、樹形を理想の姿にリセットできます。これは、横向きに伸びてしまった茎を、鉢の中心でできるだけ垂直になるように植え直す作業を指します。
この作業に最も適した時期は、植物の生命力が最も旺盛になる春から初秋(5月~9月頃)です。気温が安定して15度以上ある時期は生育が活発で、植え替えによるダメージからの回復も早いため、株への負担を最小限に抑えられます。真夏や冬は成長が鈍化するため、避けるのが無難です。
具体的な手順としては、まず鉢から株を慎重に取り出し、根鉢を優しく3分の1ほど崩します。古い土を落としながら、黒ずんだり傷んだりしている根があれば、清潔なハサミで切り取りましょう。その後、新しい鉢に鉢底石と用土を入れ、茎がまっすぐ上を向くように角度を微調整しながら配置します。この際、不安定な株をしっかりと支えるために、支柱を鉢の中心に先に立ててから植え付けると作業がスムーズです。
ただし、最も重要な注意点は、硬くなった古い茎を無理に曲げようとしないことです。無理な力を加えると、茎が折れて回復不能なダメージを負う危険があります。一度に完璧な形を目指すのではなく、数週間から数ヶ月という長いスパンで、植物の成長に合わせて結束バンドの位置を少しずつ調整し、ゆっくりと誘引していくという長期的な視点を持つことが成功の秘訣です。時間をかけることで、植物に過度なストレスを与えることなく、自然で美しい樹形に整えていくことができます。
基本的な支柱の立て方

支柱を正しく、そして適切なタイミングで立てることは、モンステラをまっすぐに美しく育てるための基本中の基本です。ポイントを押さえることで、初心者でも安全かつ効果的に作業を行えます。
作業の最適な時期
作業に最適な時期は、前述の通りモンステラの成長期である5月から9月頃です。この時期は新しい根や葉が活発に動くため、作業によるストレスからの回復が早まります。特に、根詰まりの解消も兼ねて1~2年に一度行う「植え替え」と同時に支柱を立てるのが最もおすすめです。植え替え時に根の状態を確認しながら支柱を設置できるため、根を傷つけるリスクを大幅に減らせます。
支柱の立て方の手順
すでに植わっている鉢に後から支柱を立てる場合は、まずモンステラが傾いている方向とは反対側の、鉢の縁に近い位置に場所を定めます。根鉢をできるだけ傷つけないよう、支柱の先端を土にゆっくりと、垂直に差し込んでいきます。支柱は鉢の底にしっかりと届くまで挿し込み、手で揺らしてみてぐらつかないように安定させることが非常に重要です。
茎の固定方法:「8の字結び」
次に、茎を支柱に固定します。このとき、茎の表皮を傷つけないよう、麻ひもや園芸用のビニールタイ、使い古しのストッキングなど、柔らかく伸縮性のある素材を選びましょう。固定方法として最も推奨されているのが「8の字結び」です。これは、支柱と茎を数字の「8」の字を描くように紐で結ぶ方法で、茎と支柱の間に適度な空間ができるため、茎が成長して太くなっても食い込みにくく、風などで揺れた際の摩擦も軽減できます。きつく縛りすぎず、少し遊びがある程度に固定しましょう。成長が早い時期は、2~3週間に一度は結束部を確認し、必要であれば結び直す丁寧な管理が理想です。
横に広がるのを防ぐ支柱の使い方

すでに横方向に大きく広がってしまったモンステラを、支柱を使って縦方向に美しく仕立て直すには、焦らず段階的に進める計画性と丁寧な作業が求められます。急激な矯正は植物に大きなダメージを与えてしまうため、絶対に避けましょう。
まず、作業を始める前に株全体をよく観察し、どの茎が主軸で、どの茎をどの方向へ導きたいのか、完成形のイメージを頭の中に描きます。一度に全ての茎を完璧な位置に固定しようとせず、最も太くしっかりとした主茎から、あるいは最も形を乱している茎から、一本ずつ作業を進めるのが賢明です。最初の固定は、茎にほとんど抵抗がない、ごく緩やかな角度で行い、まずは支柱に「寄りかかる」状態を作ります。
固定後、数週間はそのままの状態で管理し、植物が新しい位置に慣れるのを待ちます。その後、結束を一度ほどき、前回よりも少しだけ垂直に近い角度になるよう引き寄せて再度固定します。この「少しずつ慣らして、さらに引き寄せる」という作業を、数週間から1ヶ月の間隔を空けて繰り返します。この地道な作業によって、無理なく安全に縦方向の成長を促すことができます。
この過程で非常に有効なのが、モンステラ特有の「気根」の活用です。茎の節から伸びる茶色い根を、ココスティックのような繊維質の支柱に優しく巻きつけたり、U字ピンなどで軽く留めたりして誘導すると、気根が支柱に活着し、植物自身が支柱を掴んで安定します。これにより、紐による固定への依存を減らし、より自然で強固な仕立て直しが実現します。焦らず、植物の生命力を信じてじっくりと向き合うことが、美しい樹形への一番の近道です。
モンステラをまっすぐにしたい時の支柱活用法
- 支柱はダイソーでも購入可能
- セリアで探せる園芸支柱
- 本格的ならカインズの支柱
- 見た目重視のおしゃれな支柱
- 100均でできる支柱の作り方
- モンステラをまっすぐにしたい願いを叶える
支柱はダイソーでも購入可能

モンステラの支柱はダイソーを始めとする100円ショップで手軽に購入することが可能です。ガーデニング用品の品揃えも充実しており、コストを抑えて支柱を試したい方にとっては非常に便利な選択肢と言えます。特に、購入したばかりの小さな株や、応急処置的に少し支えが必要になった場合に重宝します。
ダイソー支柱のメリットと注意点
メリット:
- 何と言っても価格が110円(税込)と非常に手頃。
- 伸縮可能なタイプやリング支柱など、基本的な種類が揃っている。
- ガーデニング初心者でも気軽に導入できる。
注意点:
- 耐久性はホームセンター製品に劣る場合がある。
- 大型のモンステラを支えるには強度が不足する可能性が高い。
- 材質がプラスチック中心で、天然素材のものは少ない。
ダイソーでよく見かけるのは、長さを60cm程度まで調整できる緑色のプラスチック製支柱や、複数の茎をまとめて支えられる「あんどん支柱(リング支柱)」です。これらは、まだ背丈が低く、茎も細い若苗の時期には十分なサポートとなります。しかし、モンステラが成長し、葉が大きく重くなってくると、支柱が重さに耐えきれず曲がったり、土の中で不安定になったりする可能性があります。そのため、小さなモンステラを育てる初期段階での使用や、本格的な支柱を購入するまでの一時的なサポート用として賢く活用するのがおすすめです。
セリアで探せる園芸支柱

セリアでも、モンステラの育成に役立つ園芸用の支柱を見つけることができます。基本的な品揃えはダイソーと似ていますが、セリアの商品は全体的にデザイン性を意識した、インテリアに馴染みやすいアイテムが多いという特徴があります。
例えば、支柱の色が深緑やダークブラウンであったり、表面にアンティーク風の加工が施されていたりと、プラスチック製でもチープに見えにくい工夫がされている商品が見つかることがあります。このような支柱は、植物の美観を損なうことなく、さりげなくサポートしたい場合に最適です。また、支柱を茎に固定するための麻ひもや園芸用クリップなども、ナチュラルテイストでおしゃれなものが揃っている点がセリアの魅力です。
セリア支柱活用のポイント
デザイン性の高い小物と組み合わせることで、統一感のあるおしゃれな見た目を演出しやすいのが特徴です。ただし、強度や耐久性に関してはダイソー製品と同様、大型の株を長期間支えるには向いていないことが多いです。購入する際は、支えたいモンステラのサイズや重さをよく確認し、支柱の太さや材質がその役割を十分に果たせるかを見極めることが大切です。あくまで小型~中型株向けの手軽な選択肢の一つとして、賢く利用しましょう。
本格的ならカインズの支柱

モンステラが大きく成長した場合や、購入時から長期間にわたって安心して使い続けたい場合には、カインズを代表とするホームセンターで本格的な支柱を選ぶのが最も確実な方法です。ホームセンターは、サイズ、材質、機能性のバリエーションが100円ショップとは比較にならないほど豊富で、あらゆる成長段階のモンステラに対応できます。
特にモンステラのような着生植物に推奨されるのが、ココナッツ繊維を固めて作られた「ココスティック」や、天然の木材である「ヘゴ棒」です。これらの天然素材の支柱は、表面の適度な凹凸と保湿性によりモンステラの気根が絡みつきやすく、植物が自ら活着して安定していくのを助けます。見た目も非常にナチュラルで、モンステラの野生的な魅力を引き立て、インテリアグリーンとしての価値を一層高めてくれます。ちなみに、ヘゴ(シダ植物の一種)はワシントン条約によって輸出入が規制されているものもあり、近年では代替品としてヤシ繊維でできたココスティックが主流となっています。(出典:経済産業省「ワシントン条約(CITES)」)
ホームセンターの支柱は価格帯が数百円から数千円と幅広くありますが、その分、強度と耐久性に優れています。連結して高さを延長できるタイプもあり、モンステラの成長に合わせて長く使い続けられるため、結果的にコストパフォーマンスが高い選択と言えるでしょう。以下の表で、購入場所ごとの特徴を再確認してみてください。
購入場所 | 価格帯の目安 | 主な材質 | 特徴と適したサイズ |
---|---|---|---|
ダイソー・セリア | 110円~330円 | プラスチック、細い金属 | 非常に安価で手軽。デザインの選択肢は少ない。小型(~5号鉢程度)のモンステラや一時的な支えに適している。 |
カインズなど | 300円~3,000円 | 天然木、竹、金属、ココヤシ繊維 | 種類、サイズ、材質が豊富で高耐久。中型~大型(6号鉢以上)のモンステラを長期間しっかりと支えるのに最適。 |
見た目重視のおしゃれな支柱

モンステラを単なる植物としてではなく、お部屋を彩る重要なインテリアの一部として捉えるなら、支柱の見た目にも徹底的にこだわりたいものです。機能性はもちろんのこと、デザイン性に優れたおしゃれな支柱を選ぶことで、空間全体の雰囲気を理想のスタイルに近づけることができます。
ナチュラル・ボタニカルスタイルに
ココスティック・ヘゴ棒: 前述の通り、ココヤシ繊維やヘゴの木から作られた天然素材の支柱は、最も人気のある選択肢です。自然な風合いがモンステラの葉と美しく調和し、まるで自生地の一部を切り取ってきたかのようなナチュラルな雰囲気を演出します。気根が絡みやすいという機能的なメリットも兼ね備えており、見た目と実用性の両方を満たしてくれます。
流木や天然木: より個性的でアーティスティックな雰囲気を求めるなら、ユニークな形をした流木や天然の木の枝を支柱として活用するのも素晴らしいアイデアです。一つとして同じ形のない流木は、モンステラに野性的な生命感を与え、力強いオブジェのように見せてくれます。ただし、海で拾った流木などを使用する前には、塩分を抜き、害虫や雑菌を除去するために煮沸消毒や十分な乾燥といった処理を必ず行う必要があります。
モダン・スタイリッシュスタイルに
アイアン・金属製支柱: シンプルでモダン、あるいはインダストリアルなインテリアには、ミニマルなデザインのアイアン(鉄製)支柱がよく合います。マットブラックやゴールド、シルバーなどの細いラインで構成された支柱は、モンステラの生命力あふれるグリーンを美しく引き立て、空間全体を洗練された印象に引き締めてくれます。近年では、円形(ループ)やらせん状、幾何学模様など、デザイン性の高い製品も多く販売されており、選ぶ楽しみも増えています。
100均でできる支柱の作り方

市販されている支柱に好みのデザインやサイズがない場合、あるいはできるだけコストを抑えてモンステラをサポートしたい場合には、100円ショップで手に入るアイテムを組み合わせてオリジナルの支柱を自作するのも一つの楽しい方法です。特に、モンステラの気根が絡みつきやすいココスティック風の支柱は、驚くほど簡単に作ることができます。
用意するもの
すべて100円ショップで揃えることが可能です。
- 園芸用のネット: プラスチック製で目が粗いタイプが加工しやすく最適です。
- 水苔(みずごけ): 乾燥圧縮された状態で販売されています。
- 園芸用の棒支柱や割り箸、菜箸: 完成した支柱の強度を高めるための「芯材」として使います。
- 結束バンドまたは麻ひも: ネットを筒状に固定するために使います。
作り方の手順
以下に、初心者でも分かりやすいように手順を解説します。
- ネットのカット: まず、園芸用のネットを、作りたい支柱の高さに合わせてハサミでカットします。幅は、完成時の太さをイメージしながら決めましょう。一般的には15cm~20cm程度の幅があれば十分です。
- 水苔の準備と配置: 次に、水苔をバケツなどに入れて水で戻し、軽く絞ります。水を含んで柔らかくなった水苔を、カットしたネットの上に均等に広げていきます。
- 芯材のセット: 水苔の中心に、強度を出すための芯材(棒支柱や割り箸など)を置きます。これが支柱の背骨となります。
- ネットを巻く: 芯材を中心に、ネットを巻き寿司のようにくるりと丁寧に丸めて筒状にします。水苔がこぼれないように、ゆっくりと作業するのがコツです。
- 固定して完成: 最後に、ネットの合わせ目を結束バンドや麻ひもで数カ所、しっかりと固定します。これでオリジナルの自作支柱の完成です。
この自作支柱は、表面が常に適度な湿り気を保つ水苔で覆われているため、モンステラの気根が非常に活着しやすい環境を提供します。定期的に霧吹きで支柱を湿らせてあげることで、さらに効果が高まります。モンステラの成長に合わせて自由にサイズを変えられる点も、自作ならではの大きな魅力です。
モンステラをまっすぐにしたい願いを叶える
この記事では、モンステラがまっすぐに育たない原因から、支柱を使った具体的な仕立て直し方、さらには目的に合わせた支柱の選び方まで、幅広く解説してきました。最後に、理想の姿を実現するための重要なポイントをまとめます。
- モンステラが曲がるのは光を追いかける性質と支えを求める半つる性の特徴が原因
- まっすぐに育てるには支柱で物理的にサポートすることが最も効果的で確実な方法
- 鉢を週に一度90度ずつ回し均等に光を当てることで一方への傾きを予防できる
- 支柱を立てる最適な時期は株の回復力が高い5月から9月の成長期がベスト
- 根へのダメージを避けるため支柱は鉢の縁に沿ってゆっくりと垂直に差し込む
- 茎の固定には成長を妨げにくい「8の字結び」が最も推奨される結び方である
- 100均の支柱は小型の株や一時的なサポート用としてコストを抑えられ手軽
- ダイソーやセリアでは基本的な伸縮式やリング支柱などが簡単に入手可能
- 大きく育った株にはカインズなどホームセンターで扱う丈夫な支柱を選ぶと安心
- ココスティックやヘゴ棒は気根が絡みやすくモンステラの性質に合っている
- 流木やデザイン性の高いアイアン支柱を使えばインテリア性がさらに向上する
- 100均の園芸ネットと水苔を活用すれば機能的な支柱を安価に自作することも可能
- 植え替えと同時に仕立て直しを行えば大きく傾いた樹形もリセットできる
- 一度に矯正せず数ヶ月かけて少しずつ理想の形へ誘引していくのが成功のコツ
- 適切な環境と丁寧な管理を続けることで支柱なしでも自立する丈夫な株に育つ